2017年09月09日

キンモクセイが香る頃

今から10年くらい前のこと。
9月に入ったばかりの頃に、直腸がんステージ3bと診断された。
すぐに手術はせず、抗がん剤と放射線治療が始まった。

治療のための通院はほぼ毎日で、会社には行けなくなった。
私は仕方なく仕事を辞め、生活保護を受給した。
元旦那と別居して、一年くらいたった時のことだった。

家から自転車で10分くらいの病院。
病院の近くの道沿いにキンモクセイが咲いていた。

放射線治療の副作用で、日に日に辛くなっていく体。
病院など行きたくないと思いながら通った道。
不安で押し潰れそうな気持ちだったあの頃。

だから私は、キンモクセイの香りが嫌い。

再発もなく癌は完治しているけれど
あの香りを嗅ぐとあの時の気持ちが蘇る。

しばらく忘れていたキンモクセイの香り。
息子を見舞った病院の帰り道。
まだそんな季節ではないはずなのに。



posted by 鈴 at 20:00| Comment(0) | 自分のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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